院内紹介
様々な人が関れる開かれた新しい医療施設づくりを目指すと同時に、これから多様化するであろう医療福祉系の施設の新しいあり方や郡山市街地の活性化に対応可能な拠点づくりを意識して、まちの価値を高めていくための『スマート・ウェルネス・タウン・ペップ・モトマチ』-元気な子どもを中心にした健康まちづくり推進プロジェクト-のもと設計された診療所です。小児科診療所は、地域材を利用した縦ログ構法とし、旧病院跡地には、木造仮設を再利用した「子育て支援」「薬局」を設置し、エリア全体による本町活性化と、子供たちのための空間づくりを行っています。
小児を取り巻く健康課題(肥満、生活習慣病、運動不足、心の問題、虐待、貧困など)が話題となるようになった現代において、特に、子どもの生きる環境(成育環境)の再構築が喫緊の課題と考えています。子どもが活き活きと遊び学べる環境、心が安定していられる家庭をいかに創り出すことができるのか、これらを課題として捉え企画・実施を行いました。 また、医療・健康に関わる一連の活動を通してまちの活性化を図るため、まちを活性化するための基地づくりに取組んでおり、既存の医療関係施設に留まらない事業と施設運営を目指し、地域医療と工学(ロハス工学:日本大学工学部と産学連携)を融合させた健康で持続可能なまちづくりに貢献できればと思います。
木質空間(縦ログ)×小児クリニック
- ①木質化構法を活用した、開放的でフレキシブルな温かみのある空間づくり
- ②裸足でも過ごすことができる肌にやさしい素材選び
- ③こどもに寄り添うスケール感の木質家具デザイン
- ④どこでも本が読める待合のこども図書スペース
「まちの保健室」として気軽に健康相談や、地域の人が立ち寄れるような医療施設を目指しています。
1階 受付
- 開放的で光が降り注ぐ心地の良い木質空間
1階 待合スペース
- 多くの絵本に囲まれた空間
- 本を通じた学習、コミュニケーションの機会の創出
1階 診察室
外来部門やフリーアドレスゾーンはわかりやすい出入口を計画した木の温かみのある診察室です。将来の増築や使い方の変化 に合わせて変更可能となるよう、最小限の壁配置によりフレキシブルな空間構成としています。
階段
様々な樹種でつくられた木製階段で木を学ぼう。
2階 きつつきスクエア
イベントスペースとして様々な催し、子育てサロンを開催しています。
2階 病児病後児保育室「らびっと」
元気になったら兎のように飛び跳ねるよう調子の悪いときはゆっくり休める保育室
らびっとについてはこちらのページをご覧ください。
受賞歴
- 2022年度グッドデザイン賞 受賞
- 第15回キッズデザイン賞 優秀賞(少子化対策担当大臣賞) 受賞
- 第39回福島県建築文化賞 復興賞 受賞