少子化の原因の一つとして、母親のワンオペ(父親が子育てに参加しにくい)が挙げられます。
昨今、父親の育児休暇の取得が話題となり、実際に父親が取得して積極的に育児に関わっている家庭も少なくあいませんが、しかし実際には、母親の後方支援(直接的な育児ではく、母親の代わりに家事や、その他の雑務的な作業を行う)となってしまい、結局は育児が母親頼みになっている現状もあります。
その原因として、そもそも父親が育児スキルを取得する機会がない(産婦人科での教室もあるが、ほとんどは出産前)、母乳が主体の育児では授乳という最強の愛着形成チャンスが父親にはできない、育児は母親がするものであるという概念が拭えない、などがあり、父親が育児に参画するハードルが非常に高くなっていると推測します。
このような社会状勢を変えることを目的に、山崎玄稀医師(comodo.代表)らは2023年から神奈川県横浜市で『Papa voyage』を企画開催しました。
父親(パパ)が主体的に育児に関われるようなきっかけ作りとして、『パパによるパパのための育児時間』を設け実践する教室です。
具体的には、生後2~5か月の乳児(第1子が主)を持つ家庭を対象に、父親が授乳、寝かしつけ、抱っこや沐浴などの基本的な育児スキルを習得することを目的としています。
父親のみが児と5~6時間一緒に過ごし、医師、助産師、看護師や保育士がアドバイスをしたり、父親からの質問に応えたりする時間です。
横浜での先行事例の結果から、父親が基本的なスキルを身につけ自信がついた、母親に休息の時間を作ることができた、以前より積極的に沐浴や授乳を行う様になった、母親の苦労を共感することができた、夫婦間の会話などのコミュニケーションが増えた、など子育てにおいて想定以上の効果がもたらされました。
そこで今回、当院で『Papa voyage』を開催し、これからの時代に必要な子育て支援策を模索してみたいと考えました。
初回は2組の父子のペアが参加くださりました!
今後、この事業の効果について発表していく予定です。